深い海の中を探検することはダイビングライセンスを持つダイバーの特権です。限られた人しか見れない景色を見ることができる、という点にダイビングの魅力を感じる方も多いと思います。
より深い海の中、なかなか行けない洞窟の中へ行くために、ダイビングのスキルを磨いてきたという方もいるのではないでしょうか。沖縄本島北部の海に眠る沈没船エモンズは、そんなダイビング上級者の方におすすめのスポットです。
エモンズ(UUS Emmons)については以下のサイトが公式サイトになります。
エモンズ(USS Emmons)ダイビング・沖縄最大の沈没船
エモンズ(UUS Emmons)とは
エモンズ(USS Emmons)は第二次世界大戦で活躍した米軍の軍艦で、国内有数のレックダイビングのスポットとなっています。戦争遺跡が多い沖縄の海ですが、エモンズは全長106mと、沖縄最大級の戦争遺跡として有名です。
世界大戦末期に日本軍の特攻隊による攻撃を受けて大破し、その後2000年に沖縄本島北部の古宇利島周辺の海に沈んでいることが分かりました。
船尾付近には日本陸軍の特攻機、九八式直接共同偵察機のエンジンが残り、周囲にも他の特攻機が沈んでいると考えられています。
エモンズの難易度
一般的に水深が深く、難易度が高い傾向にあるレックダイビング。エモンズはその中でも、特に難しいスポットと言われています。水深20mほどでようやく船体が見え、船体が位置するのは水深33m〜47mと、最深部はディープダイビングのスペシャリティでも行けない水深になっています。
さらに潮の流れが速いことも多く、周囲には火薬などの爆発物が残るため、正確なフィンワークや中性浮力のスキルが要求されます。アドバンスレベルのライセンスにプラスアルファの十分なスキルを持つ、ダイビング上級者だけが行けるスポットと言えます。
今しか見られないエモンズ
大戦後80年近くが経過している現在、船体の金属部分はすでに酷く酸化しており、今後ますます崩壊が進むと予想されています。
発見当初は沈没時に受けた損傷を除き、比較的きれいに原形をとどめていましたが、2020年以降に台風の被害などもあり、副砲と船首が大きく崩壊しました。原形に近い姿を見られるのは現代のダイバーの特権と言えるでしょう。
エモンズを最大限堪能するならワールドダイビング
最上級のスキルを持つ現代のダイバーだけが行けるエモンズ。その魅力を最大限堪能するのにおすすめのショップが、沖縄恩納村にあるワールドダイビングです。
少人数制を徹底しており、安全かつ丁寧なガイドを受けられます。シングルチャージを支払うと1人で貸切にすることもできるので、じっくり撮影をしたい方などにもおすすめです。
ワールドダイビングのエモンズファンダイビング
エモンズは水深が深い上、船首から船尾の距離も長いため、一度に全体を見ることはできません。ワールドダイビングの場合、船首側、中央側、船尾側に分けてエントリーし、合計2ダイブするメニューになっています。
ここからは、エントリー場所別に見どころを紹介していきます。こちらのワールドダイビングのサイトでは、それぞれの写真や、エモンズについての詳しい情報が紹介されています!
船首側の見どころ
全体の写真を撮りたい方は船首側からの撮影がおすすめです。エモンズの主砲である、巨大な38口径5インチ砲も見られます。
中央側の見どころ
MK.37 砲射撃式装置や機関銃が見られます。当時犠牲になったアメリカ海軍の方々のためのメモリアルプレートが設置されてるのも中央部になります。
船尾側の見どころ
副砲の崩壊跡やスクリューとプロペラ、爆雷と魚雷、米軍のヘルメット、特攻機のエンジンなど、多くのポイントがあります。特攻機が突撃したと考えられている破損箇所からは、内部を覗き見ることができます。
テクニカルダイビングなら船内も
テクニカルダイビングのライセンスが必要になりますが、エモンズは船内にも見どころが多数。司令官室や厨房、トイレなど、当時の乗組員の方々の船上での生活が伺えます。
ワールドダイビングはテクニカルダイビングにも対応しており、必要な器材やガスの販売・レンタルを行っています。ライセンスを持っている方はスタッフの方に相談してみてください。
まとめ:エモンズは現代のダイビング上級者だけが行けるスポット!
ダイバーの冒険心をくすぐる魅力的な水中遺跡、エモンズ。アドバンスライセンスだけでなく、場所によってはテクニカルダイビングも必要になる難易度の高いスポットですが、その姿を見られる時代は限られています。
ダイビング上級者の方は、ぜひお早めにその姿を見に行ってみてください。